省エネ計算から計画書作成まで依頼できる?東京都建築物環境計画書制度の代行範囲

2026年9月25日 都環境コラム

東京都建築物環境計画書制度は「書類を1枚作るだけ」の業務ではありません

東京都建築物環境計画書制度の外注についてお問い合わせをいただくと、「計画書の作成だけお願いできますか?」「省エネ計算も一緒にお願いできますか?」というご質問をよくいただきます。結論から言えば、どちらの依頼方法も可能です。すでに省エネ計算が完了している案件であれば、その計算結果や設計図書をもとに東京都建築物環境計画書に必要な評価資料を作成することができますし、省エネ計算自体がまだ終わっていないのであれば、省エネ計算から東京都独自の評価、計画書作成までまとめて依頼することもできます。実際に当サイトでも、省エネ計算のみ、計画書の評価資料作成のみ、あるいは両方をまとめて依頼する形に対応しています。

ここで知っておいていただきたいのは、東京都建築物環境計画書制度への対応は、単純に決められた様式へ数字を入力するだけの作業ではないということです。建物の用途や規模、外皮性能、設備仕様、省エネ性能、再生可能エネルギー、緑化、資源利用など、設計内容をもとに複数の評価項目を整理し、それぞれについて根拠となる図面や計算結果との整合を確認する必要があります。

そのため私たちは、都環境の外注を検討するときには「計画書を作ってもらえるか」ではなく、「計画書作成に必要な前段階の計算や資料整理までどこまで任せられるのか」を確認していただくことをおすすめしています。

私たちについて

東京都建築物環境計画書に特化した代行会社だからこその視点を活かし、丁寧な業務を行っています。上場企業から、全国の個人住宅、小規模事務所、大型工場、商業施設など幅広い物件用途に対応可能です。

省エネ計算から依頼することができます

東京都建築物環境計画書制度では、建築物のエネルギー消費性能が重要な評価項目の一つです。2025年度基準の環境性能評価書でも、エネルギー消費性能や断熱性能が評価項目として示されており、BEIやBPIなどの指標が関係します。東京都の資料では、BEIは建築物の省エネ性能を表す指標で、数値が小さいほど省エネ性能が高いこと、BPIは外皮性能を表す指標であることが示されています。

つまり、省エネ計算がまだ行われていない案件では、計画書だけ先に完成させることはできません。まずは建物の外皮や空調、換気、照明、給湯、昇降機などの設備条件を整理し、省エネ計算を行います。その結果として得られたBEIやBPIなどを、東京都建築物環境計画書制度の評価へ反映していきます。

省エネ計算と都環境の計画書作成を別々の会社へ依頼することもできますが、この場合は省エネ計算会社から納品された計算結果を確認し、計画書作成会社へ共有し、図面変更が発生すれば双方へ修正内容を伝える必要があります。一方、同じ会社へまとめて依頼すると、計算結果と東京都独自の評価を同時に確認できるため、設計者側で行う資料の受け渡しや数値転記の負担を減らしやすくなります。

当サイトでは、省エネ計算と東京都建築物環境計画書の評価資料作成をまとめてご依頼いただく場合、計算担当者と計画書作成担当者が連携して進める体制を取っています。

すでに省エネ計算が終わっていれば計画書作成だけでも依頼できます

反対に、「省エネ計算は別の会社ですでに終わっている」という案件もあります。この場合、改めて最初から省エネ計算を依頼する必要はありません。すでに作成された計算書、設計図書、設備資料などを確認し、その内容をもとに東京都建築物環境計画書に必要な評価資料作成から依頼することができます。

例えば、建築確認申請や省エネ適判のための計算はすでに完了しているものの、「都環境だけ社内で対応した経験がない」「東京都独自の評価項目が分からない」「計画書へ何を入力すればよいか分からない」というケースです。このような場合には、省エネ計算結果を流用できる部分を確認しながら、都環境独自の評価部分を追加していきます。

省エネ計算から全部依頼するか、計画書作成部分だけ依頼するかは、案件の進捗状況によって決めればよいと私たちは考えています。大切なのは、すでに完了している業務まで重複して外注するのではなく、現在不足している部分だけを切り分けることです。

東京都独自の評価項目についても資料整理を依頼できます

東京都建築物環境計画書制度では、省エネ性能だけを評価するわけではありません。2025年度基準では、エネルギー消費性能や断熱性能に加え、躯体の劣化対策、再生可能エネルギー、緑の量、生物多様性への配慮、EV・PHV用充電設備、建設資材の再使用対策など、幅広い環境性能が評価対象となっています。

そのため、省エネ計算が完了していても、それだけで東京都建築物環境計画書制度への対応が完了するわけではありません。意匠図、設備図、外構図、緑化図、構造関係資料などから必要な情報を拾い、それぞれの評価項目について根拠を整理していく必要があります。

業務主な対応内容
省エネ計算外皮・設備仕様をもとにBEI・BPI等を確認
エネルギー評価省エネ計算結果を東京都の評価へ反映
再エネ評価太陽光発電等の設備仕様・容量・計画内容を整理
緑化・生物多様性外構・植栽計画等をもとに評価資料を整理
資源関連評価構造・仕上げ・資材等の根拠資料を確認
EV・PHV関連充電設備の設置内容を図面・仕様から確認
計画書作成各評価結果をまとめて計画書へ反映
質疑対応東京都からの確認事項に対する資料整理・回答支援

このように考えると、「都環境の代行」という言葉の中には、省エネ計算だけでも、書類作成だけでもない、かなり広い範囲の実務が含まれていることが分かります。

再生可能エネルギーに関する検討も重要です

現行の東京都建築物環境計画書制度では、再生可能エネルギーに関する評価も重要になっています。環境性能評価書にも「再生可能エネルギーの変換利用」や「電気の再エネ化率」といった評価項目が設けられています。

例えば太陽光発電設備を設置する場合には、単に「太陽光あり」と記載すればよいわけではなく、設置容量、面積、設備仕様などを確認し、計画内容へ反映する必要があります。案件によっては再生可能エネルギーに関する追加の検討や資料作成が必要になるため、計画初期の段階から省エネ計算と合わせて確認しておく方が進めやすくなります。

特に確認申請直前になってから都環境への対応を始めると、「省エネ計算は終わっているが、再エネ関係の資料が揃っていない」「外構・緑化計画がまだ確定していない」といった状態になることがあります。都環境は設計のさまざまな分野から情報を集めて作成するため、意匠・設備・構造・外構などの設計がある程度進んだ段階で早めに着手するのがおすすめです。

根拠資料や図面の整理まで依頼できるかが大きなポイントです

都環境の実務で意外と時間を取られるのが、評価そのものより「その評価を何によって証明するか」という根拠資料の整理です。

例えば省エネ性能であれば省エネ計算書や設備図、緑化であれば配置図や外構図、EV充電設備であれば電気設備図や配置計画など、評価項目ごとに確認する資料が異なります。数値だけ入力されていても、その数字の根拠が図面と一致していなければ、後から確認や修正が必要になります。

そこで代行会社を選ぶときには、「計画書へ入力してくれるか」だけではなく、どの図面のどの情報を使うのかを整理し、必要な根拠資料まで確認してくれるかを見てください。

私たちの場合も、設計者からいただいた資料を確認し、不足資料や確認が必要な項目があれば整理してお伝えします。設計者にしか決められない内容については判断をお願いする必要がありますが、こちらで確認できる部分まで毎回設計者へ戻すのではなく、できるだけ申請側で整理したうえで確認することを大切にしています。

計画書作成だけでなく提出・質疑対応まで外注できます

東京都建築物環境計画書を作成しても、提出すればすべて終了というわけではありません。提出内容について東京都側から確認事項や修正依頼が出れば、図面や根拠資料を確認し、回答資料を整理する必要があります。

実際に当サイトでは、省エネ計算、評価項目の確認、根拠資料整理、図面確認、入力データ作成、質疑回答資料の作成支援などをワンストップで依頼できる体制を設けています。

設計会社の立場から見ると、ここは外注先を選ぶうえでかなり重要です。計画書を納品された後、「東京都からの質疑は設計者側で対応してください」となると、結局は社内で制度内容を調べながら回答を作る必要があります。都環境の業務を外注する目的が社内負担の削減であれば、提出後の対応までどこまで含まれているのかを発注前に確認しておいた方がよいでしょう。

建築確認申請や省エネ適判と並行して進めることもできます

東京都建築物環境計画書制度への対応は、確認申請や省エネ適判と完全に切り離された業務ではありません。使用する図面や省エネ計算結果に重なる部分があるため、実務では並行して進めるケースが一般的です。当サイトでも、建築確認申請や省エネ適判と並行して作業を進めることができると案内しています。

ただし、都環境への対応を後回しにし過ぎるのはおすすめできません。制度上の提出時期との関係もあり、確認申請直前になって初めて資料を確認すると、必要な評価資料が揃っていない可能性があります。特に省エネ性能や再エネ、緑化など設計そのものに関係する項目で追加確認が必要になると、設計者側の手戻りにつながります。

そのため、「確認申請図面が完全に完成してから都環境を依頼する」というより、基本設計から実施設計へ進み、建物用途、規模、外皮仕様、主要設備などが見えてきた段階で一度相談していただく方が進めやすくなります。

都環境の代行範囲は大きく3パターンに分けられます

ここまで説明した内容を実際の依頼方法に置き換えると、大きく3つのパターンがあります。

依頼パターン向いている案件
省エネ計算のみ依頼都環境の計画書作成は社内でできるが計算担当者が不足している
計画書・評価資料作成のみ依頼省エネ計算はすでに完了しているが都環境の実務経験がない
省エネ計算から計画書・質疑まで一括依頼都環境に関する実務をできるだけまとめて外注したい

どの方法が一番良いということではありません。社内に省エネ計算担当者がいる会社であれば、東京都独自の評価資料作成だけを切り出した方が効率的です。反対に、省エネ計算自体も外注している会社であれば、最初から同じ外注先へまとめた方が設計者側の調整負担を減らせる場合があります。

私たちとしては、「全部外注してください」というより、現在どこまで社内で対応できていて、どの部分に時間がかかっているのかを確認し、必要な部分だけ外へ出していただく方法が実務的だと考えています。

設計者の業務をどこまで減らせるかで代行会社を選んでください

東京都建築物環境計画書制度の代行会社を比較するとき、どうしても見積金額へ目が向きます。しかし、本当に比較していただきたいのは「その金額を支払うことで、自社の設計担当者の仕事をどこまで減らせるか」です。

省エネ計算だけを依頼して残りをすべて自社で行うのか、省エネ計算から評価資料作成まで依頼するのか、提出後の質疑対応まで任せるのかによって、設計者側に残る作業量は大きく変わります。

例えば外注費が数万円安くても、東京都から質疑が来るたびに設計担当者が制度を調べ、回答を作り、根拠資料を探すのであれば、社内工数を含めた総コストは必ずしも安くありません。反対に少し外注範囲を広げることで、設計者が本来の設計、施主対応、他の案件へ時間を使えるのであれば、その方が会社全体として効率的な場合があります。

都環境の外注先を選ぶときには、「計画書はいくらで作ってもらえるか」だけでなく、「省エネ計算からどこまで任せられるのか」「根拠資料の整理まで対応するのか」「東京都からの質疑まで対応するのか」を確認してみてください。

省エネ計算から東京都建築物環境計画書の作成までまとめてご相談ください

当サイトでは、東京都建築物環境計画書制度に関する業務支援として、省エネ計算、東京都独自の評価項目の確認、根拠資料の整理、計画書作成、提出後の質疑対応などをご相談いただけます。また、省エネ適判、BELS、ZEBなど関連する省エネ業務についても対応しています。

「省エネ計算から全部お願いしたい」「計算は終わっているので計画書だけ作成してほしい」「東京都から指摘を受けているので質疑対応を手伝ってほしい」「確認申請が迫っているので急いで対応してほしい」といった案件も、まずは現在お持ちの資料をお送りください。

建物用途、延べ面積、構造、計画の進捗状況、現在完了している省エネ計算や設計図書、希望する業務範囲を確認したうえで、必要な作業を整理してお見積もりいたします。東京都建築物環境計画書制度への対応を社内だけで抱え込まず、省エネ計算から計画書作成、質疑対応まで外注したい設計事務所・建築会社の方は、ぜひ当サイトのお見積もりフォームからご相談ください。

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■対象となる建築主
提出義務:延べ面積2,000㎡以上の建築物の新築、増築又は改築を行おうとする建築主
任意義務:延べ面積2,000㎡未満の建築物の新築、増築又は改築を行おうとする建築主

■提出の時期
計画時:「建築基準法の確認申請等の日」又は「都市の低炭素化の促進に関する法律に基づく認定申請の日」のいずれか早い日まで
完了時:検査済証の発行日から30日以内